2020.07.30
そうわ通心 6月号
もっと「責任」と「救済」を
非常事態宣言が延長され、特に中小企業の方々に与える影響は計り知れないものがあります。経営者の責任として売上減少などの対応が求められるのは言うまでもありませんが、非常事態宣言後、早期に収束させることができず延長したのは国の責任であり、全ての責任と負担を中小企業に負わせるのは筋違いであると思っています。
私見ではありますが、緊急融資制度や給付金、補助金、助成金の支給は当然のことであり、むしろ内容をもっと現実的なものにしてほしいと思います。事態が悪化する前にこれらの手続きを簡素化することと失われた所得に応じた金額を支給することです。国や自治体が提示している金額では損失を賄えない企業が多いと思います。
ここで財政問題を持ち出す国会議員の方々や専門家の人たちがいますが、以前にもこの「そうわ通心」で述べたように、国自身が印刷した紙幣であり国債です。日銀を通してお金を還流させているだけであって実質的には借金でないとも言えるわけです。
また国の借金がどんなに増えても紙幣を印刷して返済すればいいだけで、大きくモノ不足にならない限り紙幣を印刷してもハイパーインフレにはならないと思っています。ここはしっかり国としての責任で中小企業を救済してほしいと思います。
それと合わせて申し上げたいのが政治を担う方々が範を示し、しっかりと責任をとるべきだということです。このような事態に対して責任を負っている分、歳費が多いのだと思います。報酬である歳費を国民負担以上に減額するのが理解を得やすいのではないでしょうか。不安や負担を抱えた中小企業の方々の現実を直視して対処して頂きたいと強く思います。一刻も早く事態が収束するのを願うばかりです。
今月もどうぞよろしくお願いいたします。
代表社員 益本 聖三
個人事業主が受け取る助成金
新型コロナウイルス感染症の影響により、国や地方公共団体から支給される助成金がありますが、課税関係はそれぞれ異なります。個人事業主が支給を受ける『小学校休業等対応助成金』や『雇用調整助成金』は、いずれも“事業所得”として所得税の課税対象となります。課税対象になるもの・ならないもの
国や地方公共団体から支給される助成金は、個々の事実関係によって、所得税の計算上、課税の対象となるもの、ならないものに分かれます。①課税対象にならないもの
次のいずれかに該当する場合には、課税の対象とはなりません。(非課税所得) ■助成金の支給の根拠となる法令等の規定により、非課税所得とされるもの(児童手当など) ■その助成金が次に該当するなどして、所得税法の規定により、非課税所得とされるもの(臨時福祉給付金など)- 学資として支給される金品
- 心身または資産に加えられた損害について支給を受ける相当の見舞金
②課税対象になるもの
①のいずれにも該当しない助成金は、課税の対象となります。課税の対象となる助成金は、次のいずれかの所得に区分します。
ご相談のケースは、『小学校休業等対応助成金』や『雇用調整助成金』として従業員へ支払う休業手当等賃金の補填であり、業務上の取引に関連して支給される助成金に該当することから、事業所得に該当します。
今後も国の対策として、様々な助成金が支給されることと思われます。
不動産オーナーが家賃を減額した場合
所有している商用ビルをテナント貸ししている法人に、今般の新型コロナウイルス感染症の影響により、テナントの入居者から家賃の減額に関する相談が相次いでいます。 このご時世ですので、新型コロナウイルス感染症の影響がおさまるまでの期間限定で、減額に応じようかと考えた場合に、減額分については税務上『寄附』として処理をすると考えるべきでしょうか? 法人が、合理的な理由なく賃料を減額した場合、税務上、当該減額分は『寄附』として取扱います。ただし、一定の条件を満たすことで、実質的に当該契約に係る取引条件の変更に該当したものとして、取扱うことができます。変更に該当すれば、減額分について寄附として取扱う必要はありません。原則的な取扱い
法人が賃貸借契約を締結している相手方に対して、当該契約に記載された賃料の減額を行った場合、合理的な理由がある場合を除き、当該減額分については、税務上相手方に対する『寄附』として取扱うことになります。一定の条件とは?
一時的な賃料の減額について、次の条件をすべて満たしている場合には、実質的に賃貸借契約に係る取引条件の変更に該当したものとして、当該減額分を『寄附』として取扱うことはしません。 ●契約の相手方において、新型コロナウイルス感染症に関連して収入が減少し、事業継続が困難となったこと、または困難となるおそれが明らかであること ■貴社が行う賃料の減額につき、次の要件を満たしていること- 契約の相手方の復旧支援(営業継続や雇用確保など)を目的としたもの
- 書面などにより確認できる
賃金債権の消滅時効が3年延長に
120年ぶりの大改正となった民法の大半が、2020年4月1日に施行されています。今回の民法改正では、契約に基づく債権の消滅時効の期間が原則5年に統一され、これに合わせて、賃金債権の時効を定める労働基準法も改正されました。改正内容
改正前の民法では、月またはこれより短い時期によって定めた使用人の給料に係る債権の消滅時効(賃金債権の時効)の期間は、1年と定めていました。しかし、それでは労働者保護に欠くという理由から、特別法である労働基準法により2年に延長していました。 今回、改正民法の施行に伴い、労働基準法の規定を民法が上回ったことが課題とされ、労働基準法も改正されています。改正労働基準法の内容
改正労働基準法では、右に記載する①~③の項目について、すべて民法に合わせて5年と規定した上で、企業への影響を考慮し、当分の間3年という経過措置を設けています。- 賃金請求権の消滅時効期間
- 付加金の請求期間
- 賃金台帳等の書類保存義務
編集コラム
緊急事態宣言の延長により、弊社も依然としてリモートワークを継続しています。皆様におかれましてはご迷惑をおかけしまして大変申し訳御座いません。 写真はリモートワーク時の一幕です。
やはり職場に出て集中して仕事をするわけではないので仕事の進みとしては非常に遅いです。が、こうやって在宅勤務をして思うのは、今しかない子供の成長を見させてもらえる機会を与えてもらえたと、こういう時だからこそ前向きに捉えるようにしています。ニュースを見ても暗くなってしまいますしね・・・。
贅沢な悩みであることは重々承知ですが、アフターコロナで以前のように仕事ができるか心配です。
税務会計監査二部 小山 慧
